食事

環境問題は地球温暖化も重要ですが、人間の住む環境、食の環境、空気や水でさえも、気候ですら、人間の健康に及ぼす影響は大きいはずです。

近年、なぜアレルギーやアトピーの病気が増えたのでしょうか。

発達障害や学習障害の子どもさんがなぜ増加したのでしょうか。

 

学習障害の児童、生徒は40人学級で平均3人以上に達しました。

糖尿病やガンやリウマチ、膠原病、高脂血症などメタボリック症候群、ウツ、神経症は大幅に増加して、心療内科、精神科は予約待ちでドクターも疲れきっています。

もちろん、運動不足や食などの生活習慣の影響もありますが、 食材の低栄養化、食品添加物、保存剤、農薬、環境ホルモンその他、生体に悪い影響を及ぼすはずの毒素、化学物質の使用量は恐らく膨大な量に及ぶのではないでしょうか。

 

デ・トックスという言葉を最近耳にすることはなかったでしょうか?

トキシン(毒)を排泄(デ、de)毒素排泄という意味です。

例えば、車による大気汚染が激しい都市では血中の鉛の濃度が 2,3倍高いというあるヨーロッパの都市のデーターがあります。

鉛はローマ帝国の末期、皇帝ネロの時代にワインを飲む杯が鉛で出来ていたので、当時のローマ人が鉛中毒になり、異常な行動や病気に冒されていたという説があります。

食と栄養のバランスの重要性は他の投稿にも書いておきましたが、正しい食、野菜や果物には毒素排泄作用のあるものも多いのです。

ただ、現在の工業化された農業の農産物や冷凍食品、缶詰その他 フレッシュで完熟したものを収穫直後に食べるということは事実上不可能です。重要な栄養素も流通や保存の過程で劣化してしまいます。

理想的な栄養成分とバランスを人間の健康状態を最適にするためには、もちろん正しい食と、現代の食生活では摂取できない栄養素は科学的にも理論的にも正しい、正しい製造法と成分検定された栄養成分を補助していくしかない時代になっているといっても過言ではないのではないでしょうか。

 

免疫の低下、しょっちゅう感染症に罹る子どもさん、アレルギーも免疫の異常状態です、ガンだってリウマチや膠原病だってそうです。学習障害、行動障害、発達異常はどうでしょうか?

ADHDの子どもさんとかは、食が著しく偏ったり、こだわり食べというかそればかり、それしか食べないなどの傾向がみられます。

うつや神経症では食が細く、著しい栄養摂取不足状態になっていたりします。

学習障害の子どもさんには、漢方治療とともに、これらの栄養摂取をお勧めしていますが、費用のこともあり、漢方薬だけで治療している結果になっている場合が多いです。皆さん電話、ファックスで遠慮なくご相談してください。

栄養摂取、サプリメントで病気が良くなるなどと、言うと、ドクターからは拒絶反応、バッシングを受けやすく、 私自身、患者さんから変に思われるような気がしてひいてしまう場合もあります。健康なからだの状態を逸脱しバランスが崩れた状態が病気ということです。

 

食が間違うと、或いは化学物質などの毒素が蓄積されたり、糖鎖の異常、糖タンパク質の構造異常がリウマチやガンの増殖・転移に根源的に関わっていることなどが科学的に明らかになって来ています。

その健康維持のための原材料を充分摂取することは、体の細胞にも脳の細胞にも脳の機能、はたらきに必須であることは言うまでもありません。栄養摂取が不十分であったり、間違っているまま、薬でなおそうとするのは、本末転倒であると同意していただけますでしょうか?

 

栄養摂取法は治療法とは思わないで、健康法であると考えてください。

必ずしも病気をなおすために効果が優れているなどとは、断言できません。ただ健康であるため、本来の人間の健康、脳の健康を取り戻すためには健康のために必要な栄養成分を摂取することは不可欠であるということなのです。

いくら栄養法が正しくても、生活習慣やDNAで規定された病気が発症することはすべて回避するわけには行かないでしょう。

防いだり、遅らせたり、緩和したり、老化を遅らせて、健康に老いることは望みたいものです。

ながの小児科