自閉症、ADHD。栄養の必要性
当院で何人かの子どもさんは、糖質栄養補助と、漢方薬を組み合わせたサポートを行っています。 栄養補助は薬物とは異なりますので、法令により効能や効果を謳うことが認められていませんし、その結果を確約も言明できませんので、その点ご理解お願いいたします。
リタリンや向精神薬の使用が小児精神、神経専門医に限って使用するという厚生労働省の方針も表明されました。これらの薬物の覚せい剤的作用による、弊害、自殺や暴力の増加、社会の混乱、薬物依存などの問題は別項で述べたとおりです。
私は日本の子どもさんが、出来ればこの種のドラッグにより、 ”治療”されることが日常化することに、正直、重大な懸念を抱いています。
全国の小児科医のメーリングリストにもリタリンの使用について アメリカの実態報告と警鐘のメールを’07年秋に送りました。”脳の健康も栄養から” これは今村光一さんの、アメリカ上院栄養問題特別委員会レポートの内容を紹介した”いまの食生活では早死にする”という書の一項目の表題です。 とてもわかり易くて役にたつ表題だと思います。
アメリカの議会で大規模な国民の栄養調査をしたのは1975年から2年間ですがいまから30年以上前のことです。
その膨大な調査結果はマクガバンレポートとして知られて(実際には知る人も少ない)いますが、ガンや成人病、糖尿病、高脂血症、動脈硬化、心臓病、脳梗塞などのいまで言うメタボリックシンドローム、糖尿病リウマチや膠原病、さまざまな疾患が、食事、栄養の偏りによる”食原病”によるものであり、その病気を防ぎ、健康化するのは薬ではなく栄養であるというものです。
当時のアメリカではハンバーガーやフライドチキン、ポテト、ステーキや、コーラ、ジュースなど今ではジャンクフードとされる食が主体で、栄養のバランスが極めて悪く、学校内暴力や学力低下、学級崩壊など、今の日本でもある社会状況であったそうです。
脳の栄養、心身の栄養、栄養バランスのためには 、新鮮な野菜やフルーツ、豆や、芋類、キノコ、海草(日本人以外はあまり食べませんが)、全粒粉の穀物、ナッツ類で食事の7割を摂取するようにする必要があるのです。
これらは植物性の栄養素(ファイトケミカル)、糖質栄養素(8種の必須単糖、その多糖体)を摂取することが、脳の発達、健康生理、機能に必須であることが明らかになりつつあります。しかも現代の食材ではこれらの栄養素が充分摂取しきれないととも残念ながら厳然とした事実です。。