小児を対象とした様々なワクチンの導入は、かつて多くの命を奪ったり重大な後遺症を残したりしていた感染症(VPD:ワクチンで防げる病気)に対して、劇的な罹患数の減少や重症化予防という非常に高い成果を上げています。
日本国内における具体的な主な成果は以下の通りです。
📊 主な小児ワクチンの導入成果
• ヒブ(Hib)ワクチン
• 成果: 乳幼児の「細菌性髄膜炎」の罹患を約90%減少させました。導入前は毎年約600人の子どもが発症し、死亡や脳障害の後遺症が大きな問題となっていましたが、劇的に激減しました。
• 補足: 2024年4月に「5種混合ワクチン(百日せき・ジフテリア・破傷風・ポリオ・ヒブ)」として定期接種化され、単体のヒブワクチンは2026年10月をもって販売を終了し、完全に5種混合へ移行しています。
• 小児用肺炎球菌ワクチン
• 成果: ヒブと並ぶ髄膜炎の原因菌ですが、公費助成や定期接種化以降、5歳未満の侵襲性感染症(髄膜炎や菌血症など)が70%〜80%以上減少しました。
• 補足: 2024年10月からは、より多くの原因菌の型をカバーできる「20価ワクチン(PCV20)」などの新しい定期接種ワクチンへ切り替わり、さらなる効果が発揮されています。
• ロタウイルスワクチン
• 成果: 乳幼児の冬の重症胃腸炎(白い下痢や激しい嘔吐)による脱水入院を約7〜9割減らす効果を上げています。
• MR(麻しん・風しん)混合ワクチン
• 成果: 2回接種の徹底により、かつて数万人規模で発生し学級閉鎖や脳炎を引き起こしていた「麻しん(はしか)」は、国内での固有ウイルスの排除を達成しました。また、妊婦の感染による赤ちゃんの障害(先天性風しん症候群)を防ぐことにも貢献しています。
• 水痘(みずぼうそう)ワクチン
• 成果: 2014年の定期接種化(2回接種)以降、保育園や幼稚園での集団感染・流行がほぼ見られなくなるレベルまで激減しました。
💡 ワクチンがもたらす「間接的な成果」
1. 集団免疫(社会全体の保護)
ワクチンを接種できる年齢に達していない赤ちゃんや、病気の治療中でワクチンを打てない子どもたちを、周囲が免疫を持つことで感染の連鎖を断ち切り、間接的に守る成果が出ています。
2. 耐性菌(薬の効かない細菌)の抑制
ヒブや肺炎球菌は抗菌薬(抗生物質)が効きにくい耐性菌化が問題となっていましたが、ワクチンによって病気自体の発生を防ぐため、強力な抗菌薬を使用する機会そのものを減らすことができています。
最新の小児ワクチン情報やスケジュールについては、日本小児科学会「知っておきたいわくちん情報」 などで一般向けにイラスト付きの分かりやすい資料が随時改訂・公開されています。
公益社団法人 日本小児科学会
日本小児科学会の「知っておきたいわくちん情報」について|一般の方|公益社団法人 日本小児科学会
– Entity: 日本小児科学会 (with 米国小児科学会) – Tool: 知っておきたいわくちん情報 (日本版Vaccine information statement) …
Know VPD!
小児用肺炎球菌ワクチン- Know VPD!
* 対象: 小児用肺炎球菌ワクチン(不活化、定期接種) * 導入: 2024年10月よりPCV15(バクニュバンス)、PCV20(プレベナー20)導入。PCV13(プレベナー13)
関野小児科内科クリニック
細菌性髄膜炎の激減と予防接種 – 秦野市
2018/01/15 — 細菌性髄膜炎は激減し、ヒブでは90%減少、肺炎球菌では80%減少というデータがある。 ところが、昨年出版された反ワクチン派の近藤誠氏の著書によると、ヒブワクチンは、小児科医療の発達…
日本医事新報社
【OPINION】VPD(Vaccine Preventable Diseases)対策 …
2026/02/21 — 2007年、10~20代で麻疹が流行し、2013~14年には先天性風疹症候群児が40余人出生し社会問題となった、これらは主に当該疾患のワクチン未接種による発症であり、成人(年長者)…
ふかざわ小児科
ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンの効果 – ふかざわ小児科
2014/04/28 — ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンの効果. ワクチン(予防接種). ヒブと肺炎球菌ワクチンの無料接種が開始されて3年たちました。 · ○髄膜炎の減少. 髄膜炎は脳を包んでいる髄液の中に細…
日経メディカル
Hibワクチン導入で小児の髄膜炎が9割減少 – 日経メディカル
2014/01/07 — 国立感染症研究所、IPDとIHDの患者発生動向の中間報告を発表. Hibワクチン導入で小児の髄膜炎が9割減少. 2014/01/07. 加納亜子=日経メディカル · 小児科 · X…
Know VPD!
Know VPD! – ワクチンで防げる病気(VPD)を知って子供たちの命を守る
VPD: Vaccine Preventable Diseases. Key vaccines/diseases for Japanese children: – B型肝炎: B型…
おひげせんせいのこどもクリニック
細菌性髄膜炎:ヒブワクチン of おひげせんせいのこどもクリニック
– 細菌性髄膜炎: Hib菌が原因、1-2日で急進行。発熱初期の診断困難、抗生剤内服で発見遅延。痙攣・嘔吐・意識障害等で診断。 – 予防前(日本): 5歳未満年600人発症、30人…
名取市ホームページ
1 ヒブワクチンの早期定期予防接種化を求める意見書 細菌性 …
ヒブワクチンの早期定期予防接種化を求める意見書. 細菌性髄膜炎の日本での患者数は、毎年約1,000人に上ると推定されています。 その約6割強がヒブ(Hib=インフルエンザ菌b型)に…
厚生労働省
子どもの肺炎球菌ワクチン|厚生労働省
* 肺炎球菌ワクチン: 肺炎・髄膜炎予防. * 効果: PCV15は15種類、PCV20は20種類に効果. 5歳未満の侵襲性感染症は2008-2010年約24-26人から2022年…
全日本民医連
トピックス ヒブワクチンを公的接種に 細菌性髄膜炎から …
2009/06/01 — わが国では、細菌性髄膜炎の約7割がヒブによるものです。このワクチンによってヒブによる髄膜炎とすべての喉頭蓋炎が予防できます。千葉県での最新の統 計調査にもとづき全国発生数を推計する…
大阪小児科医会
VPD(ワクチンで防げる病気) – 大阪小児科医会
2013/05/01 — そして、世界中で使われて、子どもたちをVPDの危険から守ってきたのです。 ワクチンをきちんと受けていれば、その病気にかからないか、かかってもとても軽くすみます。結果として、お友だち…
ユアクリニックお茶の水
赤ちゃんを守る!「まさか」を「よかった」に変えるVPDの …
2025/05/31 — お子さんの健康と命に関わるVPD(ブイピーディー)ってご存知ですか? VPDとは、「Vaccine Preventable Diseases」の頭文字をとったもので、日本語では「ワ…
稲城市公式ウェブサイト
四種混合ワクチン及びヒブワクチンの製造販売終了に伴う今後の対応
2026/09/18 — カテゴリから探す * くらし・手続き 目的から探す * オンライン申請 … ページID1012458 更新日令和8年9月18日 * 四種混合ワクチンの製造販売は終了しました *
厚生労働省
5種混合ワクチン – 厚生労働省
5種混合ワクチンによって、ポリオ、百日せき、破傷風、ヒトインフルエンザ菌感染症(Hib感染症)、ジフテリアのような重篤な疾患の予防ができます。

ながの小児科